カナディアン・ソーラー・プロジェクト株式会社

ニュースリリース

2017年3月30日news

2016年第4四半期および2016年の業績発表

 Canadian Solar Inc.(本社:カナダ・オンタリオ州、CEO:ショーン・クゥ、NASDAQ:CSIQ、以下「カナディアン・ソーラー」)は、米国時間2017年3月21日(火)に、2016年第4四半期(2016年10月1日~12月31日)および2016年(2016年1月1日~12月31日)の業績を発表しました。

 

2016年第4四半期のハイライト

  • 2016年第4四半期のモジュール出荷量は、過去最高の1,612MW。売上高ベース出荷は、第3四半期の1,161MWと比較し、1,581MWに増加。当初の指標は1,400MW~1,500MW。
  • 売上高は第3四半期の6.57億ドルから、6.68億ドル。(当初の指標は6~7.5億ドル)
  • プロジェクト事業の売上高に占める割合は、第3四半期の10.4%から6.6%に。
  • 売上総利益率は、7.3%で、これには前年度のモジュール売上高に関連した4,410万ドルの反ダンピング関税(AD)および相殺関税(CVD)が含まれる。この費用を除外すると、売上総利益率は13.9%。(第3四半期:17.8%、当初の指標は11~16%)
  • カナディアン・ソーラーに帰属する純損失は1,330万ドル、希薄化後1株あたり純損失0.23ドル。(第3四半期純利益:1,560万ドル、希薄化後1株あたり純利益0.27ドル)
  • 前年度のモジュール売上高に関連した4,410万ドルの反ダンピング関税(AD)および相殺関税(CVD)を除いた非GAAPベースの純利益は、第4四半期の1,420万ドル、希薄後の1株あたりの利益は0.24ドル。
  • 第4四半期末の現金、現金等価物および拘束預金の残高は、第3四半期の9.86億ドルに対し、10.1億ドル。
  • 第4四半期の営業活動に使用されたキャッシュは、第3四半期の2.05億ドルに対し、1.09億ドル。
  • カナダにおいて、1.52億カナダドル(1.15億ドル)超になる2件の太陽光発電所の売却を完了。中国において、2.23億人民元超(3,220万ドル)になる2件の太陽光発電所売却を完了。これに加えてカナダにおいて、2017年2月1日に3件の太陽光発電所を2.57億カナダドル(1.95億ドル)で売却完了。
  • 当社太陽光発電所のポートフォリオは、2017年2月28日現在において1,195.5MWpあり、推定再販価値は16億ドル。

 

2016年のハイライト

  • 2016年のモジュール出荷量は、2015年の4,706MWに対し、5,232MWと過去最高を記録。売上高ベースでは、2016年:5,204MW、2015年:4,384MWで、当初の年間指標は、5,073~5,173MW。
  • 売上高は2015年の34.7億ドルから、28.5億ドル。当初の年間指標は、27.8~29.4億ドル。
  • プロジェクト事業の売上高に占める割合は、2015年の30.9%から6.9%に。
  • カナディアン・ソーラーに帰属する純利益は6,520万ドル、希薄化後1株あたり利益1.12ドル。(2015年:1.71億ドル、2.93ドル)
  • 前年度のモジュール売上高に関連した4,410万ドルの反ダンピング関税(AC)および相殺関税(CVD)を除いた非GAAPベースの純利益は、2016年の9,270万ドル、希薄後の1株あたりの利益は1.60ドル。
  • 2016年の営業活動に使用されたキャッシュは、2015年の4.13億ドルから2.78億ドル。

 

 

米国商務省(DOC)予備判決における反ダンピング関税(AD)および相殺関税(CVD)について

なお上記情報は、当社が参加していない「ソーラー2」第1次審査の予備判決結果です。2016年に生産拠点を東南アジアで増強しましたが、中国から米国へ太陽電池製品を輸入しておらず、2017年2月以降、米国に台湾製のソーラーセルを組み込んだ太陽電池製品を出荷していません。

 

2016年第4四半期の結果

 

2016年第4四半期における売上高は6.68億ドルで、第3四半期の6.57億ドルから1.7%上昇し、前年同期の11.2億ドル比べると40.3%の減少となりました。モジュール合計出荷量は1,612MW(売上高ベース出荷量における第4四半期:1,581MW、第3四半期:1,161MW、前年同期:1,398MW)で、プロジェクト事業における売上高ベース出荷量は85.6MW(第3四半期:16.3MW、前年同期:63.8MW)でした。

 地域別に販売シェアをみると、米州20.7%(第3四半期:41.1%、前年同期51.9%)、アジアでは62.7%(第3四半期:42.7%、前年同期41.1%)、欧州とその他すべての市場での売上高は16.6%(第3四半期:16.2%、前年同期7%)という結果になりました。

 

  2016年 Q4 2016年 Q3 2015年 Q4
売上高 % 売上高 % 売上高 %
米州 138.1 20.7 270.2 41.1 581 51.9
アジア 419.3 62.7 280.6 42.7 460.2 41.1
欧州、その他 111 16.6 106.5 16.2 79.1 7
合計 668.4 100 657.3 100 1,120.3 100

 

2016年第4四半期の売上総利益は4,900万ドル(第3四半期:1.17億ドル、前年同期2億ドル)で、売上総利益率は7.3%(第3四半期:17.8%、前年同期17.9%)となりました。売上総利益の減少要因は、米国商務省によるAR3の予備判決結果に基づいて見積もられた反ダンピング関税(AD)および相殺関税(CVD)の調整引当金、モジュール平均販売価格の下落(※一部は製造コスト低下により相殺)によるものです。反ダンピング関税(AD)および相殺関税(CVD)の調整引当金4,410万ドルを除くと、2016年第4四半期の総利益率は13.9%です。売上総利益率が前年度比で減少した主な要因は、モジュール平均販売価格の下落(※一部は製造コスト低下により相殺)、反ダンピング関税(AD)および相殺関税(CVD)による費用の増加、収益性の高いプロジェクト事業の減少によるものです。

 

プロジェクト事業パイプラインについて

カナディアン・ソーラーでは、プロジェクトパイプラインを、早期~中期、後期の2つに分けています。後期段階のパイプラインには、売電契約を締結し、今後2~4年以内に建設が予定されているものが含まれています。なお、いくつかの後期段階にあるプロジェクトについては許認可・系統連系の承認が下りず、結果として完成できない可能性があります。

2017年2月28日時点で、カナディアン・ソーラーは総出力2.1GWpの後期段階プロジェクトパイプラインを保有しており、内訳は日本538.5MWp、米国401MWp、中国400MWp、ブラジル399MWp、インド132MWp、オーストラリア118MWp、メキシコ68MWp、英国26MWp、アフリカ6MWpです。

 

米国においては、以前お知らせした通り、4件の太陽光発電所(Astoria、Astoria 2、Garland、Roserock、総出力715MWp)が2016年第4四半期中に商業運転を開始しました。第4四半期中に獲得した“IS 42 project”(総出力92MWp)は、現在建設中で、2017年末までに商業運転を開始する見込みです。その他2件のプロジェクト(Tranquility 8、Gaskell West 1)は現在開発中で、2018年12月末までに商業運転を開始する予定です。

 

2017年1月、当社はサクラメント電力公社(SMUD)と太陽光発電所“Tranquility 8 Verde”(60MW/AC)による20年間の電力購入契約(PPA)を締結したことを発表しました。本発電所は、2017年半ばにカルフォルニア州フレズノ郡に建設を開始し、2018年初頭にSMUDへ電力を供給する予定です。“Tranquility 8 Verde”は、“Tranquility 8 Project”(281MW/DC)の一部で、“Tranquility 8 Verde”以外の発電所により生成される電力は、MCE、Pacific Gas&Electric社(PG&E)およびSouthern California Edison社(SCE)が長期の電力購入契約の元、購入される予定です。

 

2016年第4四半期中、“Gaskell West 1”(28MW)による20年間の電力購入契約(PPA)をSCE社と締結しました。本発電所は2017年後半に建設を開始し、2018年半ばまでにSCE社に電力供給を開始する見込みです。“Gaskell West 1”は、カルフォルニア州カーン郡にある太陽光発電所“Gaskell West”(175MW)の一部です。

 

2016年第4四半期末時点で米国における当社の後期段階プロジェクトパイプラインは下記の通りです。

 

後期段階プロジェクト MW 場所 状況 運用開始時期
Tranquility 8 281 カルフォルニア州 開発中 2018
Gaskell West 1 28 カルフォルニア州 開発中 2018
IS42 92 ニューヨーク州 建設中 2017
合計 401      

 

日本においては、第4四半期中、総出力37MWpになる太陽光発電所3件の商業運転を開始し、運用中の発電所容量が59.5MWpになりました。2017年2月末時点で、日本国内における開発中の後期プロジェクトパイプラインは約538.5MWpで、うち211.8MWpが建設中、14.8MWpが建設準備段階に入っています。

 

2017年2月末時点で、日本国内で商業運転を予定している後期段階にあるプロジェクトパイプラインは下記の通りです。

 

2017 2018 2019 2020 2021~ 合計
出力 105.5 118 112 126 77 538.5

 

2017年2月末時点において、カナディアン・ソーラーは、日本国内で建設および開発中である太陽光発電所(375MWp)の接続契約を完了し、2017年1月以降、21.49MWpの発電所について接続契約を完了しました。28MWpのプロジェクトについては、新たな制度施行日(2017年4月1日)までに接続契約を締結することにより、運転開始日(COD)の期限に合致するFIT価格を確保します。総出力71.4MWpのプロジェクトについては、ユーティリティーアップグレードのための競争入札に参加し、入札プロセスを進めながら、現在のFIT価格を維持します。43.5MWpのプロジェクトについては、2017年4月1日までに接続契約をすることができなかったため、認定時のFIT価格は適応されません。

 

2017年2月末時点でブラジルにおける当社の後期段階プロジェクトパイプラインは下記の通りです。

 

後期段階プロジェクト MWp 場所 状況 竣工予定
Pirapora I 192 ブラジル 建設中 2017
Pirapora II 115 ブラジル 開発中 2018
Pirapora III 92 ブラジル 開発中 2018
合計 399      

 

2017年3月中、カナディアン・ソーラーは中国・ポルトガル語圏協力開発基金(CPD Fund)から、ブラジルのミナスジェライス州で建設中の太陽光発電所“Pirapora I”を含むブラジルでのプロジェクト開発に向けて、無担保で2,000万ドルを調達したことを発表しました。

 

※本文は、2017年3月21日(火)に発表されたカナディアン・ソーラー2016年第4四半期および2016年の業績発表プレスリリースの一部を参考和訳したものです。原文英文は、下記リンクからお読みください。
http://investors.canadiansolar.com/phoenix.zhtml?c=196781&p=irol-newsArticle&ID=2255424

<< ニュースリリース一覧に戻る