カナディアン・ソーラー・プロジェクト株式会社

ニュースリリース

2022年4月4日news

2021年第4四半期および2021年通期の業績発表

 Canadian Solar Inc.(本社:カナダ・オンタリオ州、CEO:ショーン・クー、NASDAQ:CSIQ、以下「カナディアン・ソーラー」)は、2022年3月17日(木)に、2021年第4四半期(2021年10月1日~12月31日)および2021年通期の業績を発表しました。

 

2021年第4四半期のハイライト

●モジュール出荷量は8GW(指標:3.7~3.9GW)。

●売上高は前年同期比47%増の3億ドル(指標:15億~16億ドル)。

●売上総利益率は7%(指標:14~16%)。

●カナディアン・ソーラーに帰属する純利益は2,600万ドル、希薄化後1株あたりの純利益は39ドル。

 

2021年通期のハイライト

●モジュール総出荷量は前年比28%増の5GW。

●売上高は前年比52%増の53億ドル。年間を通じて製造事業の売上総利益率が着実に改善(指標に合致)。

●カナディアン・ソーラーに帰属する純利益は9,500万ドル、希薄化後1株あたりの純利益は46ドル。

●CSIソーラー部門の蓄電池出荷量は896MWh。

●グローバル・エネルギー部門が収益化したプロジェクトは1GWp(蓄電池350MW/1400MWhを含む)。

●グローバル・エネルギー部門の太陽光発電プロジェクト・パイプラインは24GWp、蓄電池プロジェクト・パイプラインは27GWh(2022年1月時点)。

●子会社のCSIソーラー株式会社(「CSIソーラー」または「子会社CSIソーラー」)のカーブアウトIPO(一部の事業を本体から切り出し、これを新規株式公開(IPO)すること)は順調。

 

2021年第4四半期の業績

 2021年第4四半期におけるモジュール総出荷量は、前年同期比28%増、前四半期比1%減の3.83GWでした。この出荷量には、自社の大規模太陽光発電プロジェクト向けに出荷した263MWを含みます。

 

 2021年第4四半期の売上高は、前四半期比24%増、前年同期比47%増の15.3億ドルでした。前四半期比で売上高が増加した要因は、モジュール平均販売価格の上昇とプロジェクト販売の増加です。前年同期比で売上高が増加した要因は、モジュール出荷量の増加と平均販売価格の上昇、および蓄電池ソリューション・ビジネスの大幅な成長です。

 

 2021年第4四半期の売上総利益は、前四半期比32%増、前年同期比114%増の3.01億ドルでした。売上総利益率は19.7%(指標:14~16%)でした。売上総利益率上昇の要因は、製造コストの低下とモジュール平均販売価格の上昇でした。この一部は、プロジェクト販売の利益率が低下したことにより相殺されました。また、第4四半期には、米国の反ダンピング関税(AD)および相殺関税(CVD)の戻り益が計上されました。AD/CVDの戻り益(2,600万ドル)を除いた売上総利益率は18.0%でした。

 

 2021年第4四半期の営業費用は総額2.34億ドルでした(第3四半期:1.76億ドル、前年同期:1.39億ドル)。営業費用が前四半期比・前年同期比で増加した主な要因は、輸送費および取扱手数料の増加と、成長を支えるための研究開発投資です。

 

 2021年第4四半期の非キャッシュの減価償却費は、前四半期比7%増、前年同期比29%増の7,600万ドルでした。生産能力を引き続き拡張したことが主な要因です。

 

 2021年第4四半期の為替差益は100万ドルでした(第3四半期:1,400万ドルの為替差損、前年同期:400万ドルの為替差益)。

 

 2021年第4四半期の法人税費用は2,700万ドルでした(第3四半期:300万ドルの法人税費用の戻し入れ、前年同期:200万ドルの法人税費用の戻し入れ)でした。法人税費用の要因は、税引前利益の増加と税率の高い管轄地域における収益の増加です。

 

 2021年第4四半期のカナディアン・ソーラーに帰属する純利益は2,600万ドル、希薄化後1株あたり利益は0.39ドルでした(第3四半期:純利益3,500万ドル、希薄化後1株あたり利益0.52ドル、前年同期:純利益700万ドル、希薄化後1株あたり利益0.11ドル)。

 

企業構造

 当社には、CSIソーラーとグローバル・エネルギー、2つの事業部門があります。当社は2021年11月に、子会社であるCSIソーラーのカーブアウト上場プロセスの一環として、当社とCSIソーラーとの間の競合の可能性を回避するために、中国国内のエネルギー事業の資産の統括部門をCSIソーラーからグローバル・エネルギー部門へ移行しました。

 

これに伴い、当社の事業部門は以下の通りとなっています。

 グローバル・エネルギー部門は、太陽光発電プロジェクトおよび蓄電池プロジェクトの開発に関する当社のグローバルなプロジェクト開発活動のすべてを統括しています。太陽光発電単体のプロジェクト、蓄電池単体のプロジェクト、および太陽光発電と蓄電池を組み合わせたプロジェクトを開発しています。

 

 CSIソーラー部門は、太陽電池モジュール製造とトータルシステムソリューション(インバータ、太陽光発電システム・キット、EPC(設計・調達・建設)サービスを含む)を統括しています。当社の蓄電池システム・インテグレーション事業も統括しており、大規模発電所向け、産業用(C&I)システム向け、住宅用システム向けのバンカブル(融資適格)なエンドツーエンドのターンキー蓄電池ソリューションを提供しています。

 

グローバル・エネルギー部門

 当社は、世界最大級かつ最も地理的に多様な大規模太陽光発電プロジェクトおよび蓄電池搭載プロジェクトの開発プラットフォームを保有しており、六大陸で6.3GWp超の太陽光発電所を計画、開発、資金調達、建設した豊富な実績があります。当社は太陽光発電プロジェクトの開発においてリーダーシップを発揮しており、合計24GWp超の太陽光発電プロジェクト・パイプラインと27GWh超の蓄電池プロジェクト・パイプラインを保有しています。

 

継続的なパイプラインの拡大と豊富なプロジェクト開発実績が、グローバル・エネルギー部門の主要3分野(下記)の成長を支えます。

 

●プロジェクト販売:当社は、獲得する資産価値を高めるため、特別目的会社(下記参照)による資産の保有・積み上げを行いつつ、2025年までプロジェクト販売量を年間平均成長率約20%で増加させる計画です。

●特別目的会社:当社は、プロジェクト資産価値の最大化をサポートする投資ビークルを現地で設立することにより、プロジェクト収益化戦略を最適化しています。また、これらのビークルの少数株主持分を保持する方針です。これらの特別目的会社を通じて、2025年までに、太陽光発電プロジェクトの正味保有容量を合計1GW以上とする計画です。この取り組みにより、契約締結済みの電力からの長期的に安定したキャッシュフローの基盤が確立・成長します。成長に向けて、資本の大部分を循環させて新規の太陽光発電プロジェクトの開発に投入する計画です。一方で、当社は、部分的に株主持ち分を保有する期間に渡り、売電による長期的なキャッシュフロー、運用・保守(O&M)、アセットマネジメントやその他のサービス(下記3項を参照)など、経営上の付加価値を獲得する予定です。当社は現在、東京証券取引所上場の日本のインフラファンドの中で最大企業であるカナディアン・ソーラー・インフラ投資法人(「CSIF」、東証:9284)の15%持分を保有しています。また、これと同様のクローズドエンド型オルタナティブ投資ファンドであるCSFS Fund Iをイタリアで設立しました。このように現地で特別目的会社を設立することで、当社はそれぞれの市場における投資ビークルの設計に関する専門性を高め、それによりプロジェクト資産の価値を最大化します。

●サービス:当社は現在、長期O&M契約を締結済みで稼働済みのプロジェクト2GW超と契約済みのプロジェクト2GW(稼働開始後は当社がO&Mを提供予定)を管理しています。2025年までに11GWのプロジェクトのO&M契約を締結することを目指しています。

 

今後数年間の経営目標は以下の通りです。

グローバル・エネルギー部門の目標

2021年
実績

2022年
予測

2023年
予測

2024年
予測

2025年
予測

年間プロジェクト販売量(GWp)

2.1

2.1-2.6

2.8-3.3

3.5-4.0

4.0-4.5

稼働済みのO&Mプロジェクト(GWp)

2.1

4.3

6.5

9.2

11.0

保有プロジェクトの正味容量(累積、MWp)

292

370

630

1,000

1,300

保有プロジェクトの総容量(累積、MWp)

748

1,500

2,580

4,200

7,000

*保有プロジェクトの正味容量は、カナディアン・ソーラー(CSIQ)が部分的に保有する太陽光発電プロジェクトの正味容量を示す。保有プロジェクトの総容量は、CSIQが保有していない株式持ち分を含む、プロジェクトの合計容量を示す。

 

太陽光発電プロジェクト・パイプライン

 当社のプロジェクト・パイプラインは、2022年1月31日時点で、建設中が1.6GWp、バックログが4.2GWp、初期段階のパイプラインが18.6GWpで、合計24.4GWpでした。

 

バックログ・プロジェクトは、クリフ・リスク期日(状況の急変が起こる可能性がある期間)を過ぎた、今後1~4年間に建設予定の、後期段階のプロジェクトです。プロジェクトのクリフ・リスク期日はプロジェクトが建設される国によって異なりますが、プロジェクトが高リスクの開発段階を終えた日と定義されています。通常は、プロジェクトが必要な環境・規制上のすべての許認可を取得済みで、接続契約の締結、FITの確保、電力販売契約(PPA)の締結が完了した後の時点となります。バックログ・プロジェクトの90%超は契約済み(PPAまたはFITの契約を締結済み)で、残りはPPAを締結する可能性がかなり高い状況にあります。

 

 パイプライン・プロジェクトは、現在開発中でありながら、まだリスクが除去されていない初期~中期段階のプロジェクト機会です。

 

 下表は、2022年1月31日時点の当社のすべてのプロジェクト・パイプラインを示しています。

プロジェクト・パイプラインの合計(2022年1月31日時点)(MWp)

地域

建設中

バックログ

パイプライン

合計

北米

262

509

7,247

8,018

中南米

841*

2,435

3,437

6,713

欧州・中東・アフリカ(EMEA)地域

294

4,379

4,673

日本

174

172

72

418

日本と中国を除くアジア太平洋地域

345

191

1,695

2,231

中国※※

550

1,770

2,320

合計

1,622

4,151

18,600

24,373

※プロジェクトの総規模(MWp)には、第三者に販売済みの、中南米で建設中のプロジェクト403MWpを含む。

※※2021年11月以降、中国のポートフォリオはグローバル・エネルギー部門に計上されている。

 

 当社は、日本において高額なFITが適用されるプロジェクトを345MWp保有しています。

下表は、日本で開発中および建設中の当社のプロジェクト・バックログの商業運転開始スケジュールです(2022年1月31日時点)。

 

商業運転開始スケジュール(MWp)

2022

2023

2024年以降

合計

205

0

140

345

 

蓄電池を利用したプロジェクト・パイプライン

 グローバル・エネルギー部門では、大規模ハイブリッド蓄電池システム(太陽光発電+エネルギー貯蔵)プロジェクト、および独立形蓄電池プロジェクトの開発を積極的に進めています。当社は、2021年第1四半期より、開発中のほぼすべての太陽光発電プロジェクトにおいて蓄電設備と太陽光発電所を併設し、同じ敷地内で同じ連系点を使用することで、開発効率と開発中の資産の価値を大幅に高められると考えています。

 

 また、当社は、コミュニティ・チョイス・アグリゲータ(CCA)、投資家所有の電力事業者、大学、公益事業地区など、様々な電力購入者と複数の蓄電トーリング契約をすでに締結しています。また、稼働中の太陽光発電プロジェクトに蓄電池を後付けするための開発サービス契約も締結しています。こうしたプロジェクトの多くは、以前当社が開発したものです。

 

 下表は、2022年1月31日時点のグローバル・エネルギー部門における蓄電池プロジェクト開発のバックログおよびパイプラインです。

蓄電池プロジェクト開発のバックログおよびパイプライン(2022年1月31日時点)(MWh)

地域

建設中

バックログ

パイプライン

合計

北米

2,681

14,725

17,406

中南米

465

3,185

3,650

欧州・中東・アフリカ(EMEA)地域

56

2,611

2,667

日本

19

19

日本と中国を除くアジア太平洋地域

20

2,280

2,300

中国

300

800

1,100

合計

2,681

841

23,620

27,142

※2021年11月以降、中国のポートフォリオはグローバル・エネルギー部門に計上されている。

 

稼働中の太陽光発電所および蓄電池プロジェクト

 2022年1月31日時点の当社の稼働中の発電所は合計445MWpで、当社への正味再販額の総額は推定約2.6億ドルでした。推定再販額は、当社が現在交渉中の販売価格、あるいは同等の資産の売上高に基づいて算出されています。

 

稼働中の太陽光発電所(MWp)

中南米

日本

アジア太平洋地域

(日本と中国を除く)

中国

合計

316

31

16

82

445

※プロジェクトの総規模(MWp)には、すでに第三者に販売済みの、中南米の196MWp、アジア太平洋地域(日本と中国を除く)の2MWpを含む。2021年11月以降、中国のポートフォリオはグローバル・エネルギー部門に計上されている。

 

業績

 下表は、各期間におけるグローバル・エネルギー部門の事業に関する未監査の業績概要を示しています。

グローバル・エネルギー部門の業績(単位:1,000ドル、%がついている数値を除く)

 

四半期

通期

 

2021

第4四半期

2021

第3四半期

2020

第4四半期

2021

2020

売上高

232,418

139,989

372,617

1,124,083

726,167

売上原価

224,359

78,848

340,403

930,099

577,052

売上総利益

8,059

61,141

32,214

193,984

149,115

営業経費

22,787

30,442

30,434

96,805

95,701

営業利益(損失)

(14,728)

30,699

1,780

97,179

53,414

売上総利益率

3.5%

43.7%

8.6%

17.3%

20.5%

営業利益率

-6.3%

21.9%

0.5%

8.6%

7.4%

*一部のサービスが当社の2つの事業部門によって共有されているため、営業利益(損失)は、経営陣による配分・推定値を反映しています。

 

CSIソーラー部門 

 下表は、CSIソーラーの2022年の生産能力拡張目標を示しています。

 

生産能力(GW/年)

 

2021年12月実績

2022年6月計画

2022年12月計画

インゴット

5.4

5.4

10.4

ウエハー

11.5

11.5

14.5

セル

13.9

13.9

14.5

モジュール

23.9

27.9

32.0

※各時点における年間生産能力。生産能力拡張計画は、市況および資本配分計画に応じて予告なく変更する可能性があります。

 

業績

 下表は、各期間におけるCSIソーラー部門の事業に関する未監査の業績概要を示しています。

CSIソーラー部門の業績(単位:1,000ドル、%がついている数値を除く)

 

四半期

通期

 

2021
第4四半期

2021
第3四半期

2020
第4四半期

2021

2020

売上高

1,343,278

1,149,215

784,588

4,371,603

3,105,044

売上原価

1,056,750

976,212

678,410

3,689,126

2,496,153

売上総利益

286,528

173,003

106,178

682,477

608,891

営業費用

204,969

142,734

103,378

608,345

355,786

営業利益

81,559

30,269

2,800

74,132

253,105

売上総利益率

21.3%

15.1%

13.5%

15.6%

19.6%

営業利益率

6.1%

2.6%

0.4%

1.7%

8.2%

※第三者顧客および当社グローバル・エネルギー部門への販売の効果を含みます。会社間取引の消去に関する情報は、当社英文プレスリリースの財務諸表をご参照ください。一部のサービスが当社の2つの事業部門によって共有されているため、営業利益は、経営陣による配分・推定値を反映しています。

 

 下表は、CSIソーラーの売上高の地域別分布を示しています。

CSIソーラーの売上高の地域別分布※(単位:100万ドル、%がついている数値を除く)

 

2021年
第4四半期

売上高における
比率(%)

2021年
通期

売上高における
比率(%)

アジア

546

42

1,795

43

米州

493

38

1,568

38

欧州およびその他

257

20

790

19

合計

1,296

100

4,153

100

※CSIソーラーからグローバル・エネルギー部門への売上を除く。

 

 CSIソーラーは、2021年第4四半期に70ヶ国以上に3.8GWのモジュールを出荷しました。2021年第4四半期および2021年通期ともに、出荷量上位5市場は、中国、米国、ブラジル、ドイツ、日本でした。

 

蓄電池ソリューション

 CSIソーラーでは、蓄電池ソリューション・チームが、バンカブル(融資適格)で包括的な容量・性能保証を含む、競争力のあるターンキーの統合蓄電池ソリューションを提供しています。これらの保証は、将来的な蓄電池容量の増設を含む長期的な運用保守(O&M)サービス契約とともに提供され、長期的に安定した収入をもたらします。

 

 CSIソーラーは2021年に896MWhの蓄電池プロジェクトを納入し、収益に計上しました。

 

 下表は、2022年1月31日時点のCSIソーラーの蓄電池システム・インテグレーションのプロジェクト・パイプラインを示しています。

 

長期サービス契約

契約済/建設中

     予測    

パイプライン

合計

蓄電池容量(MWh)

300

2,043

390

3,619

6,352

 

業績見通し

 当社の業績見通しは、市況、受注量、生産能力、投入資材価格、為替変動、プロジェクト販売の予定時期、世界の経済情勢などの要因を考慮した、経営陣の最新の見解および予測に基づいています。お客様の需要、プロジェクトの建設・販売スケジュール、製品の販売価格・コスト、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的流行による影響や最近の地政学的な紛争に関する見通しは不確実な要素を含んでいます。経営陣の見解および予測は、予告なく変更される可能性があります。

 

 2022年第1四半期のモジュール総出荷量は3.6~3.8GW(このうち約210MWが自社プロジェクトへの出荷量)、総売上高は12.5億~13.5億ドルの見込みです。材料費高騰の影響から、粗利益率は14.5~15.5%と予想しています。価格設定と販売チャネル戦略により、材料費高騰の影響を部分的に緩和する計画です。

 

 2022年通期では、モジュール総出荷量の見通しを20~22GWで維持する一方、蓄電池総出荷量の見通しをこれまでの1.4~1.5GWhから1.8~1.9GWhへ引き上げます。プロジェクト販売は2.1~2.6GWを見込んでいます(これまでの見通し:2.4~2.9GW)。総売上高は、これまでの見通し(65億~70億ドル)を引き上げ、70億~75億ドルと予想しています。

 

 カナディアン・ソーラー会長兼CEOのショーン・クー博士は、次のようにコメントしています。「第1四半期の利益率はこのところの材料費高騰の影響を受けるとみられますが、価格設定と販売チャネル戦略によって部分的に緩和される見込みです。輸送費も引き続き上昇すると予想されますが、世界的に新型コロナウイルス感染症の感染状況が改善するのに伴い、年内には正常化に向かうでしょう。長期的には、市場における当社の有利な立場と競争力をてこに、引き続き収益性を維持しながら売上を拡大させること、および株主価値の構築に注力します。今後も技術開発と上流部材の生産能力拡張に向けた投資を継続し、太陽電池モジュールの市場シェアを拡大し続ける所存です。また、当社の蓄電池ビジネスが大きく進展し、成長が加速していることについても非常に喜ばしく思っています。蓄電池ビジネスは当社にとって大きな可能性を秘めた新たな機会です。他の市場と同様に、当社は、内製の蓄電池製品(数四半期以内に発売予定)を含む革新的な製品を市場に投入する計画です。全体として、当社の各事業部門には企業・市場に特有の成長要因があり、長期的な市場のファンダメンタルズは良好な状態を維持するとみています」

 

最近の動向

 2022年3月8日、当社は合計84MWpとなる2つの開発中の太陽光発電プロジェクトの発電電力の70%について、それぞれ10年間の電力販売契約(PPA)をアクスポ・イタリア社と締結したことを発表しました。アクスポ・イタリア社は、イタリア電力自由市場で最大級の企業であり、高い信頼性とバンカビリティ(融資適格性)を誇る再生可能エネルギー発電事業者です。

 

 2022年2月25日、当社はブラジルの381MWpの太陽光発電プロジェクトの総発電量の50%について、当社のグローバル・エネルギー事業部門が、中南米最大級の鉄鋼メーカーであるミナスジェライス製鉄所(ウジミナス社)とコーポレートPPA(企業が発電事業者と直接締結する長期電力購入契約)を締結したことを発表しました。

 

 2022年1月5日、当社の完全子会社であるリカレント社(Recurrent Energy)が、バージニア州のファイヤフライ・エネルギー太陽光発電プロジェクト(150MWac)をアパラチアンパワー社に売却するための売買契約を締結したことを発表しました。このプロジェクトは、建設・所有権移転契約(BTA)に基づきリカレント社が開発・建設する予定です。完成後は、アパラチアンパワー社が長期保有する予定です。

 

 2021年12月14日、当社はブラジルのジャイバV太陽光発電プロジェクト(635MWp)をブラジルの大手再生可能エネルギー企業であるVTRMに売却したことを発表しました。

 

 2021年12月13日、当社が株式の過半数を所有する子会社のCSIソーラー株式会社(「CSIソーラー」)が申請していた新規株式公開(IPO)および株式上場が、上海証券取引所の「科創板(スター・マーケット)」の株式上場委員会により承認されたことを発表しました。次のステップとして、CSIソーラーは中国証券監督管理委員会への登録手続きを行う必要があり、これにより、スター・マーケットでの株式上場が完了します。

 

 2021年12月2日、当社の間接保有の100%子会社であるカナディアン・ソーラーEMEAキャピタル・マーケッツS.A.U.がスペインの債務証券向け多角的取引システム(MTF)である代替債券市場(MARF)に登録した1億ユーロのカナディアン・ソーラーEMEAグリーン・ミディアムタームノート(MTN)プログラム(ミディアムタームノート(MTN)と呼ばれる債券を発行する際の発行規定のこと)に基づき、2026年12月を償還期限とする3,000万ユーロのグリーンボンドの発行を完了したことを発表しました。

 

 2021年11月29日、当社は既報の普通株式のアット・ザ・マーケット・オファリング(ATM)プログラム(販売証券会社が投資家からの株式購入ニーズに対し機動的に新規発行株式の販売対応を行う手法)による資金調達を完了し、普通株式3,639,918株を販売し、総額1.5億ドル(手数料および新株発行費用控除前の総収益)を調達したことを発表しました。

 

 2021年11月24日、当社が株式の過半数を所有する子会社のCSIソーラー株式会社が、革新的な新エネルギー技術の世界的大手企業である寧徳時代新能源科技(CATL)と、蓄電池システム・ソリューション、リチウムイオン電池モジュールの供給、蓄電池プロジェクトの運用保守(O&M)サービス、革新的な再生可能エネルギー技術の分野において包括的に協力する戦略的提携枠組み合意書を締結したことを発表しました。

 

 2021年11月19日、当社の間接保有の100%子会社であるカナディアン・ソーラーEMEAキャピタル・マーケッツS.A.U.が、2021年11月15日付けでスペインの債務証券向け多角的取引システム(MTF)である代替債券市場(MARF)に1億ユーロのミディアムタームノート(MTN)プログラムを登録したことを発表しました。本債券は、国際資本市場協会(ICMA)のグリーンボンド原則と、欧州・中東・アフリカ(EMEA)地域で当社が採用しているグリーンファイナンス・フレームワークに準拠した「グリーンボンド」として認定される可能性があります。当社は、本MTNプログラムの調達資金を国内外の新規太陽光発電プロジェクトおよび蓄電池プロジェクトの開発・取得の原資とすることを目指しています。

 

財務データ 

 下表は、CSIソーラーおよびグローバル・エネルギー部門の事業に関する未監査の財務データ概要を示しています。

財務データ概要:CSIソーラーおよびグローバル・エネルギー部門

2021年第4四半期(単位:1,000ドル、%がついている数値を除く)

 

CSIソーラー

グローバル・エネルギー部門

配賦不能費用控除・セグメン ト 間取引消去(1)

合計

売上高

1,343,278

232,418

(46,977)

1,528,719

売上原価

1,056,750

224,359

(53,684)

1,227,425

売上総利益

286,528

8,059

6,707

301,294

売上総利益率

21.3%

3.5%

19.7%

営業利益(損失)(2)

81,559

(14,728)

594

67,425

 

財務データ概要:CSIソーラーおよびグローバル・エネルギー部門

2021年通期(単位:1,000ドル、%がついている数値を除く)

 

CSIソーラー

グローバル・エネルギー部門

配賦不能費用控除・セグメン ト 間取引消去(1)

合計

売上高

4,371,603

1,124,083

(218,517)

5,277,169

売上原価

3,689,126

930,099

(251,368)

4,367,857

売上総利益

682,477

193,984

32,851

909,312

売上総利益率

15.6%

17.3%

17.2%

営業利益(2)

74,132

97,179

19,070

190,381

 

財務データ概要:CSIソーラーおよびグローバル・エネルギー部門

2020年第4四半期(単位:1,000ドル、%がついている数値を除く)

 

CSIソーラー

グローバル・エネルギー部門

配賦不能費用控除・セグメン ト 間取引消去(1)

合計

売上高 

784,588

372,617

(116,551)

1,040,654

売上原価

678,410

340,403

(119,247)

899,566

売上総利益

106,178

32,214

2,696

141,088

売上総利益率

13.5%

8.6%

13.6%

営業利益(2)

2,800

1,780

(2,101)

2,479

 

財務データ概要:CSIソーラーおよびグローバル・エネルギー部門

2020年通期(単位:1,000ドル、%がついている数値を除く)

 

CSIソーラー

グローバル・エネルギー部門

配賦不能費用控除・セグメン ト 間取引消去(1)

合計

売上高

3,105,044

726,167

(354,716)

3,476,495

売上原価

2,496,153

577,052

(286,624)

2,786,581

売上総利益

608,891

149,115

(68,092)

689,914

売上総利益率

19.6%

20.5%

19.8%

営業利益(2)

253,105

53,414

(86,089)

220,430

 

財務データ概要:CSIソーラーおよびグローバル・エネルギー部門 (単位:1,000ドル)

 

2021
第4四半期

2021
第3四半期

2021
第2四半期

2020
第4四半期

CSIソーラー売上高

       

太陽電池モジュール

1,060,303

872,288

843,463

586,820

太陽光発電システム・キット

79,085

98,920

88,057

39,071

蓄電池ソリューション

88,430

62,977

68,890

4,953

中国国内のエネルギー事業/EPC(電力販売を含む)*

55,051

22,337

94,347

15,194

その他

13,432

32,939

54,290

21,999

小計

1,296,301

1,089,461

1,149,047

668,037

 

グローバル・エネルギー部門売上高

太陽光発電プロジェクトおよび蓄電池プロジェクト※

218,509

126,224

266,598

354,671

O&Mおよびアセットマネジメント・サービス

8,730

8,031

8,607

8,365

その他

5,179

5,734

5,409

9,581

小計

232,418

139,989

280,614

372,617

売上高合計

1,528,719

1,229,450

1,429,661

1,040,654

2021年11月より、中国国内のエネルギー事業の資産は、グローバル・エネルギー部門に計上。EPC事業は従来同様CSI Solarに計上。

 

Canadian Solar Inc. 未監査連結損益計算書(要約)

(単位:1,000ドル 株式および一株あたりのデータを除く)

 

四半期

通期

 

2021年

2021年

2020年

2021

2020年

第4四半期

第3四半期

第4四半期

売上高 

$1,528,719

$1,229,450

$1,040,654

$5,277,169

$3,476,495

売上原価 

1,227,425

1,000,821

899,566

4,367,857

2,786,581

売上総利益 

301,294

228,629

141,088

909,312

689,914

営業費用 

         

販管費 

129,463

101,526

64,123

398,650

224,243

一般管理費 

89,663

83,244

70,099

308,942

225,597

研究開発費 

19,306

13,493

10,040

58,407

45,167

その他営業利益 

-4,563

-22,727

-5,653

-47,068

-25,523

営業費用合計 

233,869

175,536

138,609

718,931

469,484

営業利益 

67,425

53,093

2,479

190,381

220,430

 

※本文は、2022年3月17日(木)に発表されたカナディアン・ソーラー2021年第4四半期および通期の業績発表プレスリリースの一部を和訳したものです。原文英文は、こちらをご覧ください。

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