カナディアン・ソーラー・プロジェクト株式会社

ニュースリリース

2023年4月17日news

2022年第4四半期および2022年通期の業績発表

 Canadian Solar Inc.(本社:カナダ・オンタリオ州、CEO:ショーン・クー、NASDAQ:CSIQ、以下「カナディアン・ソーラー」)は、2023年3月21日(火)に、2022年第4四半期(2022年10月1日~12月31日)および2022年通期の業績を発表しました。

2022年第4四半期のハイライト

  • モジュール出荷量は前年同期比68%増の6.4GWで、目標レンジ6.0~6.3GW)を超えた。
  • 売上高は前年同期比29%増の19.7億ドルで、目標レンジ(18億~19億ドル)を超えた。
  • 売上総利益率は17.7%で目標レンジ(16~18%)の上限を達成。
  • カナディアン・ソーラーに帰属する純利益は7,800万ドル、希薄化後1株あたりの純利益は1.11ドル。

2022年通期のハイライト

  • 売上高は前年同期比42%増、過去最高の74.7億ドル
  • カナディアン・ソーラーに帰属する純利益は過去最高の2.4億ドル、希薄化後1株あたりの純利益は3.44ドル。
  • CSIソーラー部門のモジュール出荷量は前年同期比45%増、過去最高の21.1GW。
  • CSIソーラー部門の大規模蓄電池出荷量は前年から倍増、過去最高の1.79GWh。
  • グローバル・エネルギー部門の太陽光発電プロジェクト開発パイプラインは25GWp、蓄電池プロジェクト開発パイプラインは47GWh(2023年1月31日時点)。

2022年第4四半期の業績

 2022年第4四半期に売上高として計上されたモジュール総出荷量は、前年同期比68%増の6.4GWでした。この出荷量には、自社の大規模太陽光発電プロジェクト向けに出荷した216MWを含みます。

 2022年第4四半期の売上高は、前年同期比29%増、前四半期比2%増の19.7億ドルでした。前四半期比で売上高が増加した主な要因はモジュール出荷量の増加で、この一部はモジュール平均販売価格の微減、蓄電池ソリューションとプロジェクト販売による売上高の減少と相殺されました。前年同期比で売上高が増加した主な要因はモジュール出荷量の大幅増です。

 2022年第4四半期の売上総利益は、前年同期比16%増、前四半期比4%減の3.49億ドルでした。売上総利益率は17.7%(目標レンジの上限値。2022年第3四半期:18.8%)でした。売上総利益率減少の主な要因は、プロジェクト販売における利益率の低下とモジュール平均販売価格の低下でした。この一部は、製造コストの低下と対ドル人民元安により相殺されました。

 2022年第4四半期の営業費用は総額2.13億ドルでした(2022年第3四半期:2.74億ドル、前年同期:2.34億ドル)。営業費用が減少した主な要因は、物流コストの低下と一部の製造資産に関する減損費用の減少です。

 2022年第4四半期の減価償却費は5,000万ドルでした(2022年第3四半期:5,600万ドル、前年同期:8,400万ドル)。減価償却費減少の主な要因は、2021年第4四半期に発生した生産設備の加速償却と、対ドル人民元安です。

 2022年第4四半期の支払利息は1,100万ドルでした(2022年第3四半期:受取利息400万ドル、前年同期:支払利息1,300万ドル)。2022年第3四半期のアンチダンピング関税(AD)および相殺関税(CVD)の保証金の払い戻しによって生み出された金利収入が第4四半期には計上されなかったため、支払利息は正常な水準に戻りました。

 2022年第4四半期の為替差損およびデリバティブ評価損は1,500万ドルでした(2022年第3四半期:3,900万ドルの為替差益、前年同期:100万ドルの為替差益)。為替差損となった主な要因はユーロ高と対ドル円安です。

 2022年第4四半期のカナディアン・ソーラーに帰属する純利益は7,800万ドル、希薄化後1株あたり利益は1.11ドルでした(2022年第3四半期:純利益7,800万ドル、希薄化後1株あたり利益1.12ドル、前年同期:純利益2,600万ドル、希薄化後1株あたり利益0.39ドル)。

 2022年第4四半期に営業活動を通じて獲得したキャッシュは3.97億ドルでした(2022年第3四半期:6,800万ドル)。営業活動によるキャッシュフローが増加した主な要因は、運転資本の変化です。

 2022年12月31日時点の負債総額は25.93億ドル(2022年9月30日時点:27.13億ドル)でした。これには、プロジェクト資産関連の負債が含まれています(2022年12月31日時点:6.84億ドル、2022年9月30日時点:8.42億ドル)。太陽光発電システムおよびプロジェクト資産のファイナンスに用いるノンリコースローン(非遡及型融資)は、2022年9月30日時点の3.11億ドルから2022年12月31日時点で3.65億ドルに増加しました。

 2022年第4四半期末時点のプロジェクト資産総額は8.24億ドル(2022年第3四半期末時点:9.11億ドル)でした。「プロジェクト資産」はグローバル・エネルギー部門のビジネスモデルの一環で、売却するために開発・建設するプロジェクトです。

 2022年第4四半期末時点の太陽光発電システムの正味価値は3.65億ドル(2022年第3四半期末時点:1.01億ドル)でした。「太陽光発電システム」は、当社の貸借対照表を維持するために開発・建設するプロジェクトです。2022年第4四半期に、当社は、ブラジルとイタリアの一部の太陽光発電プロジェクト(簿価2.64億ドル)を、「太陽光発電システム」として適切に再分類することを決定しました。これは、長期的な売電収入を生み出す目的でこれらのプロジェクトが当社の貸借対照表に記載されるように分類を移行することを意図したものです。

企業構造

 当社には、グローバル・エネルギーとCSIソーラー、2つの事業部門があります。

グローバル・エネルギー部門は、土地の調達、接続契約、電力販売契約(PPA)の構築、その他の許可・要件を含む、太陽光発電プロジェクトおよび蓄電池プロジェクトの開発に関する当社のグローバルなプロジェクト開発活動を行っています。太陽光発電単体のプロジェクト、蓄電池単体のプロジェクト、および「太陽光発電+蓄電池」のハイブリッド・プロジェクトを開発しています。収益化戦略は、収益の最大化、キャッシュターンの加速、資本リスクの最小化を目的として、ビジネス戦略や市況に応じて、開発から販売、建設から販売、建設から所有までさまざまです。

CSIソーラー部門は、太陽電池モジュール製造とトータルシステムソリューション(インバータ、太陽光発電システム・キット、EPC(設計・調達・建設)サービスを含む)を統括しています。当社の蓄電池システム・インテグレーション事業も統括しており、大規模発電所向け、産業用(C&I)システム向け、住宅用システム向けのバンカブル(融資適格)なエンドツーエンドのターンキー蓄電池ソリューションを提供しています。これらの蓄電池システム・ソリューションは、将来的な蓄電池容量の増設を含む長期的なサービス契約とともに提供されます。

グローバル・エネルギー部門

 当社は、世界最大級かつ最も地理的に多様な大規模太陽光発電プロジェクトおよび蓄電池搭載プロジェクトの開発プラットフォームを保有しており、六大陸で9GWp近くの太陽光発電所と3GWhの蓄電池プロジェクトを計画、開発、資金調達、建設した豊富な実績があります。2023年1月時点で、当社は合計25GWpの太陽光発電プロジェクト開発パイプラインと47GWhの蓄電池プロジェクト開発パイプラインを保有しています。

 継続的なパイプラインの拡大と豊富なプロジェクト開発実績が、グローバル・エネルギー部門の主要3分野(下記)の成長を支えます。

  1. プロジェクト販売:当社は、獲得する資産価値を高めるため、特別目的会社(下記参照)による資産の保有・積み上げを行いつつ、2026年までプロジェクト販売量を年間平均成長率約20%で増加させる計画です。
  2. 特別目的会社:当社は、プロジェクト資産価値の最大化をサポートする投資ビークル(特別目的会社)を現地で設立することにより、プロジェクト収益化戦略を最適化しています。また、これらの特別目的会社の少数株主持分を保持する方針です。この取り組みにより、契約締結済みの電力からの長期的に安定したキャッシュフローの基盤が確立・成長します。成長に向けて、資本の大部分を循環させて新規の太陽光発電プロジェクトの開発に投入する計画です。一方で、当社は、部分的に株主持ち分を保有する期間に渡り、売電による長期的なキャッシュフロー、運用・保守(O&M)、その他のサービス(下記3項を参照)など、経営上の付加価値を獲得する予定です。当社は現在、東京証券取引所上場の日本のインフラファンドの中で最大企業であるカナディアン・ソーラー・インフラ投資法人(「CSIF」、東証:9284)の15%持分を保有しています。また、これと同様のファンドであるCSFS Fund Iをイタリアで設立しました。
  3. サービス:当社は現在、長期O&M契約を締結済みで稼働済みのプロジェクト3.7GW超と契約済みのプロジェクト2.3GW(稼働開始後は当社がO&Mを提供予定)を管理しています。2026年までに20GWのプロジェクトのO&M契約を締結することを目指しています。

 今後数年間の経営目標は下記の通りです。

グローバル・エネルギー部門の目標2022
実績
2023
予測
2024
予測
2025
予測
2026
予測
年間プロジェクト販売量(GWp)2.02.8-3.33.5-4.04.0-4.54.3-4.8
稼働済みのO&Mプロジェクト(GWp)3.77.5111520
保有プロジェクトの正味容量(累積、MWp)※4176301,0001,1001,300
保有プロジェクトの総容量(累積、MWp)※1,4002,5803,5004,0005,000

※保有プロジェクトの正味容量は、カナディアン・ソーラー(CSIQ)が部分的に保有する太陽光発電プロジェクトの正味容量を示す。保有プロジェクトの総容量は、CSIQが保有していない株式持ち分を含む、プロジェクトの合計容量を示す。

太陽光発電プロジェクト開発パイプライン

 当社の太陽光発電プロジェクト開発パイプラインは、2023年1月31日時点で、建設中が1.8GWp、バックログが4.9GWp、初期~中期段階のパイプラインが18.0GWpで、合計24.7GWpでした。プロジェクト・パイプラインの分類は以下の通りです。

  • バックログ・プロジェクト:バックログ・プロジェクトは、投資リスク期間(状況の急変が起こる可能性がある期間)を過ぎた、今後1~4年間に着工予定の後期段階のプロジェクトです。プロジェクトの投資リスク期日はプロジェクトが建設される国によって異なりますが、プロジェクトが高リスクの開発段階を終えた日と定義されています。通常は、プロジェクトが必要な環境・規制上のすべての許認可を取得済みで、接続契約の締結、FITの確保、電力販売契約(PPA)の締結が完了した後の時点となります。バックログ・プロジェクトの90%超は契約済み(PPAまたはFITの契約を締結済み)で、残りはPPAを締結する可能性がかなり高い状況にあります。
  • 中期段階のパイプライン・プロジェクト:接続契約を締結済み、あるいは締結する可能性が90%超の中期段階のプロジェクトです。
  • 初期段階のパイプライン・プロジェクト:当社が管理する、接続契約の締結手続き中の初期段階のプロジェクトです。

 下表は、2023年1月31日時点のグローバル・エネルギー部門の太陽光発電プロジェクト開発のすべてのパイプラインを示しています。

プロジェクト・パイプラインの合計(2023年1月31日時点)(MWp)※
地域 建設中 バックログ 中期段階の
パイプライン
初期段階の
パイプライン
合計
北米 422 2,310 4,324 7,056
中南米 1,400※※ 2,397※※ 908 510 5,215
欧州・中東・アフリカ(EMEA)地域 89 936 3,509 2,803 7,337
日本 36 149 3 55 243
アジア太平洋地域(日本と中国を除く) 3 135 2,058 2,196
中国 250 971※※ 1,475 2,696
合計 1,775 4,878 6,865 11,225 24,743

※すべての数字は正味MWp。

※※建設中のプロジェクト645MWpおよび第三者所有または第三者に販売済みのバックログ・プロジェクト282MWpを含む。

蓄電池プロジェクト開発パイプライン

 当社の蓄電池プロジェクト開発パイプラインは、2023年1月31日時点で、建設中が0.3GWp、バックログが2.9GWp、初期~中期段階のパイプラインが43.7GWpで、合計46.9GWpでした。

 下表は、2023年1月31日時点のグローバル・エネルギー部門の蓄電池プロジェクト開発のすべてのパイプラインを示しています。

蓄電池プロジェクト開発のバックログおよびパイプライン(2023年1月31日時点)(MWh)
地域 建設中 バックログ 中期段階の
パイプライン
初期段階の
パイプライン
合計
北米 4,098 15,382 19,480
中南米 2,300 1,650 970 4,920
欧州・中東・アフリカ(EMEA)地域 110 2,620 9,999 12,729
日本 19 19
アジア太平洋地域(日本と中国を除く) 20 458 1,640 2,118
中国 300 7,300 7,600
合計 320 2,868 8,368 35,310 46,866

稼働中の太陽光発電所および蓄電池プロジェクト

 2023年1月31日時点の当社の稼働中の太陽光発電所は合計574MWpで、当社への正味再販額の総額は推定約6.2億ドルでした。推定再販額は、当社が現在交渉中の販売価格、あるいは同等の資産の売上高に基づいて算出されています。

稼働中の太陽光発電所(MWp)※
中南米 日本 アジア太平洋地域 (日本と中国を除く) 中国 合計
336 140 12 86 574

※すべての数値は、当社保有分の正味MWp。総容量は1,027MWp(第三者に販売済み分を含む)。

 2023年1月31日時点の当社の稼働中の蓄電池プロジェクトは合計280MWhです。これは、カリフォルニア州の1,400MWhの独立型蓄電池プロジェクトであるクリムゾン・プロジェクトの当社保有分(20%)です。

業績

 下表は、各期間におけるグローバル・エネルギー部門の事業に関する未監査の業績概要を示しています。

グローバル・エネルギー部門の業績(単位:1,000ドル、%がついている数値を除く)
  四半期 通期
  2022
第4四半期
2022
第3四半期
2021
第4四半期
2022 2021
売上高 73,650 100,925 232,418 821,525 1,124,083
売上原価 57,686 53,366 224,359 660,161 930,099
売上総利益 15,964 47,559 8,059 161,364 193,984
営業費用 17,315 20,512 22,787 81,000 96,805
営業利益(損失)※ (1,351) 27,047 (14,728) 80,364 97,179
売上総利益率 21.7 % 47.1 % 3.5 % 19.6 % 17.3 %
営業利益率 -1.8 % 26.8 % -6.3 % 9.8 % 8.6 %

※一部のサービスが当社の2つの事業部門によって共有されているため、営業利益(損失)は経営陣による配分・推定値を反映しています。

CSIソーラー部門 

太陽電池モジュール

 CSIソーラーは、2022年第4四半期に6.4GWの太陽電池モジュールを70カ国以上に出荷しました。2022年第4四半期および通期、いずれも、出荷量の上位5カ国は、中国、米国、ブラジル、スペイン、ドイツでした。

 下表は、CSIソーラーの2023年の太陽電池関連の生産能力拡張目標を示しています。

太陽電池生産能力(GW/年)
  2022年12月
実績
2023年6月
計画
2023年12月
計画
インゴット 20.4 20.4 20.4
ウエハー 20.0 21.0 35.0
セル 19.8 26.0 50.0
モジュール 32.2 36.7 50.0

※各時点における年間生産能力。生産能力拡張計画は、市況および資本配分計画に応じて予告なく変更する可能性があります。

蓄電池ソリューション

 CSIソーラーでは、蓄電池ソリューション・チームであるCSI Energy Storageが、バンカブル(融資適格)で包括的な容量・性能保証を含む、競争力のあるターンキーの電力事業向けの統合蓄電池ソリューションを提供しています。これらの保証は、将来的な蓄電池容量の増設を含む長期サービス契約とともに提供され、長期的に安定した収入をもたらします。

 2023年1月31日時点で、CSI Energy Storageのターンキープロジェクトのパイプライン総容量は22.6GWhでした。これには契約済プロジェクトと建設中のプロジェクト、および交渉プロセスのさまざまな段階にあるプロジェクトが含まれます。CSI Energy Storageはまた、同社が提供した、複数年の長期サービス契約を締結済みで経常収益を生み出す合計2.3GWhの稼働済みの蓄電池プロジェクトを管理していました。

契約済のターンキー・パイプラインの総額は10億ドルを超えています。これは複数年にわたって相当額の収益の可視性を提供するという契約上の義務です。

 CSI Energy Storageは、2022年に「SolBank」を発売しました。SolBankは、最大使用可能容量2.8MWhのリン酸鉄リチウム(LiFePO4)電池をコンテナに収めたもので、大規模プロジェクトに適したシステム設計となっています。液体冷却と湿度制御、アクティブ・バランシング方式のBMS(バッテリー管理システム)技術を用いて設計されており、安全性とコンプライアンスに関する最新の国際規格に準拠しています。CSI Energy Storageは、完全に自動化された最先端の生産ラインと試験設備を備えた工場でSolBankを製造しています。

 下表は、CSI Energy Storageの蓄電池生産能力拡張目標を示しています。

蓄電池生産能力(GWh2022年12月 実績2023年12月 計画
SolBank2.510.0

※各時点における年間生産能力。生産能力拡張計画は、市況および資本配分計画に応じて予告なく変更する可能性があります。

業績

 下表は、各期間におけるCSIソーラー部門の事業に関する未監査の業績概要を示しています。

CSIソーラー部門の業績(単位:1,000ドル、%がついている数値を除く)
  四半期 通期
  2022
第4四半期
2022
第3四半期
2021
第4四半期
2022 2021
売上高 1,976,045 1,973,163 1,343,278 6,975,612 4,371,603
売上原価 1,631,417 1,632,518 1,056,750 5,824,855 3,689,126
売上総利益 344,628 340,645 286,528 1,150,757 682,477
営業費用 192,099 243,667 204,969 806,959 608,345
営業利益 152,529 96,978 81,559 343,798 74,132
売上総利益率 17.4 % 17.3 % 21.3 % 16.5 % 15.6 %
営業利益率 7.7 % 4.9 % 6.1 % 4.9 % 1.7 %

※第三者顧客および当社グローバル・エネルギー部門への販売の効果を含みます。会社間取引の消去に関する情報は、当社英文プレスリリースの財務諸表をご参照ください。一部のサービスが当社の2つの事業部門によって共有されているため、営業利益は、経営陣による配分・推定値を反映しています。

 下表は、CSIソーラーの売上高の地域別分布を示しています。

CSIソーラーの売上高の地域別分布※(単位:100万ドル、%がついている数値を除く)
  2022年
第4四半期
売上高における
比率(%)
2022年
通期
売上高における
比率(%)
アジア 846 45 2,576 39
米州 635 33 2,480 37
欧州およびその他 417 22 1,591 24
合計 1,898 100 6,647 100

※CSIソーラーからグローバル・エネルギー部門への売上を除く。

業績見通し

 当社の業績見通しは、市況、受注量、生産能力、投入資材価格、為替変動、プロジェクト販売の予定時期、世界の経済情勢などの要因を考慮した、経営陣の最新の見解および予測に基づいています。お客様の需要、プロジェクトの建設・販売スケジュール、製品の販売価格・コスト、サプライチェーンの制約や地政学的な紛争などに関する見通しは不確実な要素を含んでいます。経営陣の見解および予測は、予告なく変更される可能性があります。

 2023年第1四半期の総売上高は16億~18億ドルの見込みです。売上総利益率は18~20%と予想しています。CSI Solarの売上高として計上しているモジュール総出荷量は5.9~6.2GW(このうち約133MWが自社プロジェクトへの出荷量)の見込みです。

 2023年通期については、CSI Solarのモジュール総出荷量の見通しを従来見通しと同じ30~35GWで維持しました。蓄電池総出荷量の見通しは1.8~2.0GWhで、2023年のOEMから自社製造製品への移行を反映しています。総売上高は、85億~95億ドルと予想しています。

 カナディアン・ソーラー会長兼CEOのショーン・クー博士は、次のようにコメントしています。「当社の戦略は、収益性の高い成長と長期的な競争上の優位性を向上させるための投資に焦点を当てることに変わりはありません。例年、第1四半期は季節的に軟調です。お客様の大規模かつグローバルなプロジェクト・パイプラインが実行されており、通期では最終市場の需要が加速すると予想しています。垂直統合とコスト削減プログラムを継続し、さらに原材料投入コストの低下に支えられて、利益率は好転しています。営業利益については、とりわけ物流費単価が低下しており、2023年は販売量の大幅増により営業レバレッジを達成すると見込んでいます。全体として、当社は引き続き競争力のある事業を行い、株主の皆様にとっての価値を引き上げます」

最近の動向

グローバル・エネルギー部門

 2023年3月7日、当社は、日本で3件・合計42MWpの太陽光発電プロジェクトが商業運転を開始したことを発表しました。3件のプロジェクトには、当社の両面発電型BiHiKuモジュールが採用されており、発電電力は、日本の固定価格買取制度の下、買取期間約19年間で、各地域の電力会社に購入されています(①32円/kWh、②14.49円/kWh、③14.25円/kWh)。

 2023年3月6日、当社はスペインで6件・合計685MWの太陽光発電プロジェクトの環境影響評価(EIA)について、スペインの規制当局から高評価を獲得したことを発表しました。EIAは、地域社会、生物多様性、土地、土壌、水、大気、気候、景観、文化遺産などの幅広い環境要素について、電力プロジェクトが及ぼす直接的・間接的影響を評価するものです。EIAプロセスによって、プロジェクト開発活動の最初の段階から環境保護・配慮を考慮に入れることが可能になります。また、このプロセスは一般市民の関与を促し、透明性の高い意思決定プロセスを実現します。

 2023年2月27日、当社は、間接保有の100%子会社でスペインを拠点とするカナディアン・ソーラーEMEAキャピタル・マーケッツS.A.U.(グローバル・エネルギー部門の一部)がスペインの債務証券向け多角的取引システム(MTF)である代替債券市場(MARF)に1億ユーロのミディアムタームノート(MTN)プログラム(ミディアムタームノート(MTN)と呼ばれる債券を発行する際の発行規定のこと)を登録したことを発表しました。本債券は、国際資本市場協会(ICMA)のグリーンボンド原則と、当社が承認しているグリーンファイナンス・フレームワークに準拠した「グリーンボンド」として認定される可能性があります。当社のグリーンファイナンス・フレームワークは、サステナリティクス社(ESG評価機関)から好意的な第三者意見を受けています。本MTNプログラムは、当社が資本市場に迅速にアクセスし、一連の債券発行を通じて資金を調達することを可能にする枠組みを提供します。調達資金を新規太陽光発電プロジェクトおよび蓄電池プロジェクトの開発・取得の原資とし、持続可能な投資フットプリントを拡大します。

 2023年1月31日、当社は、グローバル・エネルギー部門が、当社にとってイタリア初となるオルタナティブ投資(代替投資)ファンド(「CSFS Fund I」)の優先株の30%をGardant Investor SGRに販売するための契約を締結したことを発表しました。CSFS Fund Iは、Finint Investments SGR社が管理するクローズドエンド型の不動産に関する予約型オルタナティブ投資ファンドです。CSFS Fund Iの対象には、イタリアにある7件の太陽光発電プロジェクト(総発電容量:124.2MWp)のポートフォリオが含まれています。これらのプロジェクトは現在建設中であり、2023年3月から12月の間に商業運転を開始する予定です。当社はこれらのプロジェクトを開発し、完成後は、O&M(運用保守)サービスを提供する予定です。

 2022年11月17日、当社は、日本における代表的な大規模プロジェクトである100MWpのあづま小富士太陽光発電プロジェクト(福島県)が商業運転を開始したことを発表しました。あづま小富士プロジェクトは当社の日本最大のプロジェクトであり、福島県内で稼働中の太陽光発電プロジェクトとしても過去最大です。発電電力は、日本の固定価格買取制度に基づき、東北電力株式会社に18年間・36円/kWhで買い取られています。当社の日本法人が、発電所の長期運用・保守を担当します。

CSIソーラー

 2023年2月23日、当社は、過半数株式を保有する子会社であるCSIソーラーが、Blackstone社のポートフォリオ企業であるAypa Power社が南カリフォルニアで開発している487MWhの独立型蓄電池プロジェクトへの蓄電池製品「SolBank」487MWhの供給企業に選ばれたことを発表しました。このプロジェクトは、2024年上期までに運転を開始する予定です。

 2023年2月15日、当社は、過半数株式を保有する子会社であるCSIソーラーが、2022年9月に北米で発売したオールインワン住宅用蓄電池ソリューション「EP Cube」を欧州でも発売する計画であることを発表しました。太陽光発電システムで発電した電力をEP Cubeによって蓄電・管理・使用することで、自家消費用太陽光発電システムの効率が向上します。電気料金が高騰する中、EP Cubeはコストを最適化し、電力系統への依存を軽減する、柔軟でスマートなソリューションです。

 2023年1月30日、当社は、過半数株式を保有する子会社であるCSIソーラーの完全子会社が、中国江蘇省揚州市政府と複数年投資契約を締結したことを発表しました。契約に基づき、CSIソーラーは揚州市のクリーンエネルギー製造工業団地において、垂直統合型の高効率ウエハー、セル、モジュールおよび蓄電池システムの生産能力を増強する計画です。このプロジェクトは、3つのフェーズに分けて実施する計画です。フェーズIはウエハー・セルの生産能力14GW/年で、2023年下期に生産を開始する予定です。フェーズIIおよびIIIの実施は、市況と当社評価に基づき、当社の裁量により変更される可能性があります。

 2023年1月4日、当社は、過半数株式を保有する子会社であるCSIソーラーの一部であるCSI Energy Storageが、Pulse Clean Energy社に蓄電池供給企業として選定されたことを発表しました。最大550MWhの蓄電池製品「SolBank」が英国の各種プロジェクトに使用される予定です。契約に基づき、CSI Energy Storageは、長期の製品保証と性能保証に加え、製品の試運転サービスも提供します。

 2022年12月15日、当社は、過半数株式を保有する子会社であるCSIソーラーが、2023年第1四半期に高効率N型TOPCon(トンネル酸化膜パッシベーションコンタクト)太陽電池モジュールの量産を開始することを発表しました。当社のTOPConモジュールはクラス最高で、最大出力690W、セル変換効率は約25.0%で、市場の主流製品の平均セル変換効率を1.5%上回っています。

 2022年12月5日、当社は、過半数株式を保有する子会社であるCSIソーラーが、南アフリカ・ケープタウンを拠点とする独立系発電事業者であるSOLAグループと256MWの太陽電池モジュール供給契約を締結したことを発表しました。南アフリカで初、かつ最大規模の、民間の電力購入契約(PPA)による電力事業用太陽光発電プロジェクト2件に合計256MWのモジュールを供給します。

 2022年11月21日、当社は、過半数株式を保有する子会社であるCSIソーラーの一部であるCSI Energy Storageが、UBSアセット・マネジメント社の北米不動産・プライベートマーケット事業部門が管理する蓄電池プロジェクトの構築に向けて、今後数年間で最大2.6GWhの蓄電池ソリューションの供給企業に選ばれたことを発表しました。

財務データ

下表は、CSIソーラーおよびグローバル・エネルギー部門の事業に関する未監査の財務データ概要を示しています。

財務データ概要:CSIソーラーおよびグローバル・エネルギー部門
2022年第4四半期(単位:1,000ドル、%がついている数値を除く)
  CSIソーラー グローバル・エネルギー部門 配賦不能費用控除・セグメント間取引消去(1) 合計
売上高 1,976,045 73,650 (78,099) 1,971,596
売上原価 1,631,417 57,686 (66,136) 1,622,967
売上総利益 344,628 15,964 (11,963) 348,629
売上総利益率 17.4 % 21.7 % 17.7 %
営業利益(損失)2 152,529 (1,351) (15,416) 135,762
財務データ概要:CSIソーラーおよびグローバル・エネルギー部門
2022年通期(単位:1,000ドル、%がついている数値を除く)
  CSIソーラー グローバル・エネルギー部門 配賦不能費用控除・セグメント間取引消去(1) 合計
売上高 6,975,612 821,525 (328,527) 7,468,610
売上原価 5,824,855 660,161 (279,542) 6,205,474
売上総利益 1,150,757 161,364 (48,985) 1,263,136
売上総利益率 16.5 % 19.6 % 16.9 %
営業利益(2) 343,798 80,364 (68,101) 356,061
財務データ概要:CSIソーラーおよびグローバル・エネルギー部門
2021年第4四半期(単位:1,000ドル、%がついている数値を除く)
  CSIソーラー

グローバル・

エネルギー部門

配賦不能費用控除・

セグメント間取引消去(1)

合計
売上高  1,343,278 232,418 (46,977) 1,528,719
売上原価 1,056,750 224,359 (53,684) 1,227,425
売上総利益 286,528 8,059 6,707 301,294
売上総利益率 21.3 % 3.5 % 19.7 %
営業利益(損失)(2) 81,559 (14,728) 594 67,425
財務データ概要:CSIソーラーおよびグローバル・エネルギー部門
2021年通期(単位:1,000ドル、%がついている数値を除く)
  CSIソーラー

グローバル・

エネルギー部門

配賦不能費用控除・

セグメント間取引消去(1)

合計
売上高 4,371,603 1,124,083 (218,517) 5,277,169
売上原価 3,689,126 930,099 (251,368) 4,367,857
売上総利益 682,477 193,984 32,851 909,312
売上総利益率 15.6 % 17.3 % 17.2 %
営業利益(2) 74,132 97,179 19,070 190,381

(1)セグメント間取引消去および経営陣による事業部門業績評価で考慮されていない配賦不能費用を含みます。

(2)一部のサービスが当社の2つの事業部門によって共有されているため、営業利益(損失)は、経営陣による配分・推定値を反映しています。

財務データ概要:CSIソーラーおよびグローバル・エネルギー部門
  2022
第4四半期
2022
第3四半期
2021
第4四半期
  (単位:1,000ドル)
CSIソーラー売上高      
太陽電池モジュール 1,642,144 1,578,695 1,060,303
太陽光発電システム・キット 157,845 139,091 79,085
大規模蓄電池 48,992 81,100 88,430
住宅用蓄電池 686
中国国内のエネルギー事業/EPC(電力販売を含む) 20,933 4,058 55,051
その他 27,346 28,610 13,432
小計 1,897,946 1,831,554 1,296,301
グローバル・エネルギー部門売上高      
太陽光発電プロジェクトおよび蓄電池プロジェクト 58,504 84,725  
O&Mおよびアセットマネジメント・サービス 8,087 9,996  
その他(電力販売を含む) 7,059 6,204  
小計 73,650 100,925  
売上高合計 1,971,596 1,932,479  
財務データ概要:CSIソーラーおよびグローバル・エネルギー部門
  2022年通期 2021年通期
  (単位:1,000ドル)
CSIソーラー売上高    
太陽電池モジュール 5,534,379 3,328,301
太陽光発電システム・キット 538,157 302,133
大規模蓄電池 440,030 222,655
住宅用蓄電池 686
中国国内のエネルギー事業/EPC(電力販売を含む) 35,711 178,830
その他 98,122 121,167
小計 6,647,085 4,153,086
グローバル・エネルギー部門売上高    
太陽光発電プロジェクトおよび蓄電池プロジェクト 761,677 1,064,178
O&Mおよびアセットマネジメント・サービス 33,776 35,334
その他(電力販売を含む) 26,072 24,571
小計 821,525 1,124,083
売上高合計 7,468,610 5,277,169
Canadian Solar Inc.
未監査連結損益計算書(要約)
(単位:1,000ドル。株式および一株あたりのデータを除く)
  四半期 通期
  2022年 2022年 2021年 2022年 2021
  第4四半期 第3四半期 第4四半期    
売上高 $ 1,971,596 $ 1,932,479 $ 1,528,719 $ 7,468,610 $ 5,277,169
売上原価 1,622,967 1,569,913 1,227,425 6,205,474 4,367,857
売上総利益 348,629 362,566 301,294 1,263,136 909,312
営業費用          
販管費 126,313 165,751 129,463 558,926 398,650
一般管理費 89,207 102,192 89,663 342,129 308,942
研究開発費 20,607 17,885 19,306 69,822 58,407
その他営業利益 -23,260 -11,929 -4,563 -63,802 -47,068
営業費用合計 212,867 273,899 233,869 907,075 718,931
営業利益 135,762 88,667 67,425 356,061 190,381

※本文は、2023年3月21日(火)に発表されたカナディアン・ソーラーの2022年第4四半期および通期の業績発表プレスリリースの一部を和訳したものです。原文英文は、こちらをご覧ください。

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